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2020.09.29 オルター通信1664号
化粧品に含まれる「タルク」に対するオルターの見解

化粧品に含まれる「タルク」に対するオルターの見解

発 端
オルター通信NO.1656において、日本消費者連盟「消費者レポート」の下記の記事を掲載しました。

米国で販売中止になったベビーパウダーは大丈夫?
【答える人】原 英二(日消連・編集委員)
消費者リポート No.1635 2020.7.20 より転載

―石綿が含まれるという理由で米国で販売中止になったベビーパウダーが、日本ではまだ販売されているようですが、大丈夫ですか?
あせも防止などに使われるベビーパウダーの多くはタルクが使用されています。タルクというのは滑石という鉱物の粉で、食品添加物(ろ過剤)にも使われますが、化学的には石綿(アスベスト)に近く、不純物として石綿が含まれます。石綿含有量は、生産地等により大きく異なります。石綿は悪性中皮腫などの原因となる発がん物質で、摂取後数年から数十年後に発病する「静かなる時限爆弾」です。
米国では1960年代にタルク中の石綿が問題化し、70年代には業界が自主規制しました。タルクによる発がん訴訟も相次ぎ、最近米国FDA(食品医薬品局)が実施したベビーパウダーの検査で52品中、ジョンソン・エンド・ジョンソン社製など9品から検出されたのです。
日本では87年に厚生省(当時)からベビーパウダー用タルクの石綿を1%未満とする課長通知が出されました。2006年に0.1%未満に改定されましたが、今回ジョンソン・エンド・ジョンソン社製品に検出された石綿はこの5千分の1です。建築関係の石綿対策が欧米より5 〜10年遅れて被害が拡大したといわれる日本は、ベビーパウダーの石綿対策も大きく遅れているのです。
タルク配合製品は国産でも石綿の心配がぬぐい切れませんが、植物系パウダーなら石綿の心配がありません。パウダーを使わないで、こまめにシャワーを浴び、タオルで汗を拭くのもよい方法です。
また、過去のタルク製品は汚染が大きかったはずです。ベビーパウダーを多用した人で中皮腫などのがんを発症した場合は、石綿被害者団体などに相談してみましょう。

※オルター注
問題となったジョンソン・エンド・ジョンソン社製のアスベスト濃度は日本の厚生省(当時)基準の1/5000のレベルです。

会員さんからの問い合わせ
上記の記事に対し、会員さんより以下のご質問がありました。

◎ゼノアの酸性パウダーを昨年購入し、4歳の子どもと一緒に使用しています。ベビーパウダーのタルクが問題視されていると思いますが、こちらの製品も同様に危険があるのでしょうか?(O.Yさん)

◎No.1656オルター通信でタルクについて書かれていましたが、ハイム化粧品に使われているタルクも同様にダメと判断してよろしいのでしょうか。
カタログ番号16674ミネラルパウダーには、タルクが使われているので、オルター的にはオススメされないですよね?
あと、タルクと同様に化粧品でよく使われているマイカについては、どのようにお考えでしょうか。教えてください。よろしくお願いします。(N.Hさん)

※マイカに対するオルターの回答
マイカは雲母であり、形状的にはアスベストのような心配はありません。

調査結果
オルター取扱品メーカーにおいて、タルクを使用しているかいないかを調べた結果、
●使用していないメーカー
アムリターラ、アトピーラボ、太陽油脂、クルード
●使用しているメーカー
ゼノア、ハイム

と判明いたしました。

使用しているメーカーの見解

ゼノアの見解
ゼノア酸性パウダー成分中のタルクならびにアスベストについて
株式会社 東京美容科学研究所
森脇 智泰・高津 信行
タルク(滑石)という原料は皮膚に対する親和性や滑りが良く、昔からパウダー製品に多く使用されてきました。反面、リスクに関する指摘もよくみられます。

1 天然で、石綿(アスベスト)を含んでいる。また、そのアスベストの除去、精製が不十分なタルクを配合しているメーカーがあると懸念される。
2 タルクは天然でアルカリ性を呈し、皮膚生理に適っていない。
などがあります。
今件は 1 のアスベスト含有に関するものですが、アスベストは比重が軽いので、はたくことで粉が舞いやすく、乳幼児に使用した際に気管に入る可能性があります。結果として、発ガン性を含み、毒性に関する見解が生じ、特にベビーパウダーに対するさまざまな懸念が展開しています。
タルクは、天然でアスベスト(トレモライト、クリソタイルなど)を含むことがあります。この鉱物は軽く舞いやすく、繊維状の尖った性質をもっています。したがって、呼吸器から体内へ入ってしまうと組織、細胞に傷をつけてしまうという考えから様々な見解を生んでおり、今回のJ&Jの自主回収にも繋がっているかと存じます。J&Jの見解では一貫してタルクの安全性を訴えているようです。
日本では、厚労省が定めたタルクの品質規準・平成18年「タルクの品質管理について」ならびに「天然鉱物中の石綿含有率の分析方法について」などの指導を遵守して製造販売しているのが現状です。しかしながらこの点において問題があることは否めない状況になっています。
弊社製品の中でタルクを使用している製品は「酸性パウダー」「フェイシャルパウダー」「ネオパウダーファンデーション」「フェイスカラー」「アイシャドー」がございますが、先ず酸性パウダーにつきましてはタルクの代替原料としてコーンスターチやでんぷんなどの検証を開始しており、それらの情報の収集を行っているところです。今後は変更も視野に入れつつ、試作や試験を積み上げて参ります。
オルター様、会員様におかれましてはご不安を払拭するご判断のひとつとして、ご購入やご使用の休止に至ることもあろうかと存じますが、今後も継続して情報の提供に努めて参りたいと存じますので、何卒ご了解いただきますようお願い申し上げます。

ハイムの見解
タルクに含まれるアスベストと発がん性による今後の開発方針について
ハイム化粧品株式会社
商品開発部
品質保証部
タルクに含まれるアスベストが健康被害を及ぼすという研究は30年前ぐらいから言われていることですが、化粧品に配合されているタルクにアスベストが含まれる場合、これまで多くの健康被害が起きており、現時点では使用禁止成分:ネガティブリストに記載されていると認識しております。弊社で使用しているタルクはアスベストが検出限界0.10wt%以下であり安全性が保障されたものを配合しております。仮に
大量にアスベストが含まれている場合は化粧品原料として使用することはできません。
確かにアスベストと発がん性の因果関係があり2007年以降はガスケットや断熱材の使用は禁止されています。そのため震災時の瓦礫の処理では慎重に処置されてきた経過を伺うことができます。
化粧品の場合、タルクは多くの製品で配合され、滑沢剤としての役割を果たしております。すぐに使用を禁止することは出来ませんが弊社としては、これまで基礎化粧品での使用は避けておりますがメイク品などの一部の製品では使用しております。
メイク品などの化粧品からガンや中皮腫が多く発生している報告はありませんがタルクから石綿:アスベストを完全に除去する方法が確立されていないため、ハイム化粧品としてはより良質な製品の開発を目指す義務があり、当面は良質なタルクの使用は継続しつつ、疑わしい成分は使用しないという考えのもとメイク品においても配合しない努力を続けて参ります。
化粧品は安全性が確立されているとはいえ化学物質や鉱物を使用している現実は否めませんので「疑わしい成分は使用しない。」という考えのもと開発を進めております。

オルターの見解

パウダー製品に、もしアスベストが含まれていたとしたら、アスベストはタルクより空気中に舞いやすいため、たとえ微量でもリスクのある製品であると考えます。
ゼノア製品、ハイム製品とも平成18年8月28日付厚生労働省基安化発第0828001号「天然鉱物中の石綿含有の分析方法」の別添「タルク中の石綿含有率の分析方法」に準拠する基準0.10wt%はクリアしている良質な原料を使用されていますが、法的に許容されていたとしても、科学的に安全が担保されているとは別問題です。また問題とされたジョンソン・エンド・ジョンソンの製品の濃度レベルは、厚生省基準の5000分の1です。
これまで被害の実例報告はありませんが、単にわからないだけかもしれません。
オルターとしては「疑わしきは罰す」という、公害問題や食の安全性同様の価値観に基づいて、該当する製品については、メーカーにおいて改善されるまで今後、受注後であったとしても「お届け中止」「企画中止」とさせていただきます。
ただし、パウダー製品以外の空気中に飛散しないタイプの製品については、当面企画中止を行いません。ただし、パウダータイプと同様、メーカーに今後の使用中止、改善を求めていきます。
心配はないと思っていますが、念のための措置です。
オルターとして、タルクの問題をオルター通信において指摘しているのに、足元の取り扱い品の検証を怠っていたこと、たいへん申し訳ありませんでした。ご指摘を頂戴した会員様には感謝を申し上げます。
オルター取り扱い品のメーカーはそんなことはとっくにクリアされているだろうという思い込みがありました。たいへん申し訳ありませんでした。

◆タルクの問題が解決されるまで中止にするアイテム
●ゼノア製品
・酸性パウダー
・フェイシャルパウダー・粉(肌1)
・フェイシャルパウダー・粉(肌2)
・フェイシャルパウダー・粉(オークル)
・フェイシャルパウダー・粉(肌1)詰替
・フェイシャルパウダー・粉(肌2)詰替
・フェイシャルパウダー・粉(オークル)詰替
●ハイム製品
・ジャパンビューティプロダクツ ビマシェ
ナチュラルフェイスパウダー
・ミネラルチーク
・ミネラルパウダー

◆粉末が舞い散らないため、中止にしませんが、改善を求めるアイテム
●ゼノア製品
・アイシャドー詰替(ショコラ・ブラウン)
・アイシャドー詰替(ドラジェ・ピンク)
・アイシャドー詰替(アプリコ・オレンジ)
・アイシャドー詰替(グリーゼ・ブルー)
・フェイスカラー詰替(オルセイユピンク)
・フェイスカラー詰替(オロールオレンジ)
・フェイスカラー詰替(カメリアピンク)
・フェイスカラー詰替(シェールホワイト)
・ネオパウダーファンデーション(詰替)オークル
・ネオパウダーファンデーション(詰替)ナチュラル
・ネオパウダーファンデーション(詰替)ピンク
・ネオパウダーファンデーション(詰替)ピンクオークル
 ●ハイム製品
・ナチュラルパウダーファンデーション
・ジャパンビューティプロダクツ ビマシェ
ナチュラルアイカラー
・ジャパンビューティプロダクツ プレミアムチップアイシャドウ
・BBクリーム
・エッセンスファンデーション

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