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2017.08.29 オルター通信1506号
子どもを発達障害にさせない

言葉遅れ(発達障害)の幼児を数千人、治した名医にインタビュー
子どもを発達障害にさせない
【食品と暮らしの安全 No. 340 2017.8.1発行より転載】

1歳半健診時に「発達障害」と診断される子が増えています。その子たちは、生まれながらの脳異常と診断され、間違った対応で発達障害にさせられていると、言葉遅れの幼児を数千人も治してこられた片岡直樹先生は、厳しく指摘します。

片岡直樹 小児科医師 川崎医科大学名誉教授
岡山大学医学部小児科助手、川崎医科大学小児科講師、同大学小児科教授を経て、現在「kids21子育て研究所」所長、「テレビに子守させない会」会長

片岡:「食品と暮らしの安全」7月号を拝見しました。いい記事ですね。NHKスペシャルは、現代の様子をよくとらえていました。
小若:NHKが連日のように取り上げるほど発達障害児が増えて、社会的な問題になっているのに、精神科の医者は、なぜ治そうとしないのですか?
片岡:精神科の専門家は、治ると思っていないのです。発達障害は生まれつきのもの、脳の問題と考えられていますから。
小若:増えているのに、原因に注目しないのは、完全な判断ミスですね。
片岡:それどころか、早期健診で見つけた言葉遅れの子を発達障害にしているのです。これが問題です。
小若:エッ!どういうことですか? それは犯罪ですよ。

 ◆支援センターで発達障害に
片岡:現在は、乳幼児健診が1歳半と3歳で行われています。2004年に発達障害者支援法ができてから、1歳半健診時に発達障害スクリーニング問診票(M-CHAT)が使われています。それで発達障害を早期診断しているのです。1歳半健診では、言葉遅れの要観察児が10人に1人見つかり、その子どもたちは発達障害者支援センターに紹介されます。その支援センターで、児童精神科医などの専門家は、子どもがアスペルガーにならざるを得ないような対応をしているので、発達障害児が増えているのです。
小若:意味が分かりません。支援センターに行くと発達障害になるということですか?
片岡:M-CHATで見つかる言葉遅れは、「話し言葉」の後天的な獲得障害です。まったく言葉が出ない子でも、育て治せば、正常に言葉が出るようになります。そのような子を、支援センターは脳の異常と決めつけ、早期治療で言葉を教え、発達障害児を増やしているのです。
言葉には、「話し言葉」と「読み書き言葉」の2種類があります。支援センターでは、言葉がない子に絵カードを見せて「リンゴ」とか「イチゴ」と言葉を教えます。これは読み書き言葉の習得です。話し言葉がないまま、読み書き言葉だけを覚えると、会話ができません。これがアスペルガー型自閉症です。このことを明らかにしたのが『自閉症スペクトラムの謎を解く』です。著者の別府真峯さんは、言葉について分類し、話し言葉がないのが「自閉症スペクトラム」。その中で、読み書き言葉があるのが「アスペルガー型自閉症」、ないのが「カナータイプの乳幼児自閉症」と、私が長年の経験から感じていたことを、きちんと分類されています。

◆育てる人とのかかわりが大切
小若:話し言葉は、読み書き言葉と、習得の仕方が違うのですか?
片岡:話し言葉は教えたら習得できません。赤ちゃんが歩いたり、おしゃべりすることを、大人は教えられません。教えたらいけないのです。赤ちゃんの手を引っ張って、右足を出して次は左足、手はこのように…などと教えると、自然な歩き方ができずに、ロボットのような歩き方になってしまいます。話すことも同じです。人間は、歩くことや言葉を含むコミュニケーション能力を、自然に獲得してきたのです。
小若:話す神経回路はどのようにして作られるのですか?
片岡:赤ちゃんとお母さんの心の響きあいの中で、お母さんの言葉のオウム返しや口真似をしているうちに、自然と話し言葉が身についていきます。「わんわん」「ブーブー」「まんま」というような話し言葉が育って、普通に会話ができるようになるのです。そのあとで、読み書き言葉に移行していけばいいのです。
丸田:お母さんが赤ちゃんに絵本を読んであげるとき「これはブーブーね」と語りかけます。それも駄目ですか?
片岡:親子の触れ合いとして絵本を読むのはいいことです。赤ちゃんはお母さんの表情と声を楽しんでいるのです。
小若:支援センターの専門家が言葉を教えると、愛着が欠落するので、話し言葉が得られないまま、育ってしまうのですね。
丸田:読み書き言葉で覚えると会話できないと言われますが、NHKスペシャルに出演した方たちはインタビューに答え、話していました。
片岡:会話がギクシャクしていたでしょ。読み書き言葉ができるので、会話もー応できますが、なめらかにいかないのです。大人になって診断が付くのは、たいていアスペルガーで、しかも高学歴の方が多いですね。それまで皆さん、苦労されたと思います。私が知っているA君は、国立大学の医科部をトップで出て、医者になりました。最初に会ったのは彼が学生のときです。私の講演後、「アスペルガーです」と名乗ってきて、それ以来の付き合いですが、A君も人付き合いの困難さに困っていました。その時々の対処法を覚えながら、少しずつ変わっていくことはできますが、基本的には難しいですね。A君は記憶力が抜群で、何でも知っているので、学生時代は生き字引のように、みんなから頼りにされていました。ところが、医者になると外来で診察ができません。患者となめらかな会話ができないからです。看護師や周りの医師が、こうしたらいいと教えて5年頑張りましたが、結局、辞めて、患者とのコミュニケーションを必要としないレントゲン技師になりました。

 ◆頭脳の処理能力を高める
片岡:NHKの番組でも言われていましたが、彼らは目を合わせて話すのも苦手です。普通は目を合わせて話しますが、彼らは目を合わせると、何を話そうとしたのか、すべて飛んでしまうのです。だから、話をするために目を合わせられないのです。
小若:それはミネラル不足が影響していませんか?ミネラル不足で、脳の情報処理能力が下がった結果ではないでしょうか。情報処理能力の低いパソコンで動画を見ると、まったく映らないか、ときどきしか映りません。彼らの頭脳も同様の状態になっていて、普通の人は頭脳の中で3つも4つも同時に処理できていることが、1つしか対応できず、その処理能力もゆっくりに見えます。
片岡:コミュニケーションの基本が育っていないためですが、ミネラルの関与もあると思います。
小若:現在の食事は精製されたものが多いので、脳神経を作るのに必要な油の成分が、不純物として抜かれています。その上、ミネラル不足のために、脳神経と神経伝達物質をつくる酵素の働きが、1000分の1から100万分の1ぐらいに下がっているので、脳の情報処理能力が低くなっています。だから、非精製の良質油と、ミネラルを食事で補給して、脳の情報処理能力が高くなると、発達障害がどんどん良くなるケースが次々と出てきています。理屈どおりに良くなるので、NHKに出たゲストが自分で実験したらビックリするほど良い結果が出ると思います。ただ、食事では絶対に良くならないと思っている人がほとんどですから、実験しないでしょうね。
片岡:医者もミネラルについては一応勉強していますし、酵素と補酵素のことも知っていますが、ミネラル不足が発達障害の原因になると思ったり、診察するときに食事のミネラル不足を気にする医師はいません。

◆育て直しを
小若:話し言葉が身に付くのは何歳ですか?
片岡:1歳になるころまでです。世の中にある音に心地よい音も不快な音もあると感じ、特にお母さんの発する音に注目して「声」であると認識するのが、この時期です。それまでは赤ちゃんにとって、お母さんの声も、機械音やテレビの音や音楽も、同じ「音」です。
小若:言葉が出ないことに気が付いた時点でも、「育て直し」ができるのですよね。
片岡:育て直しとは、お母さんの声に注目するように仕向けていくことです。『テレビの子守は危ない!』※のユーチューブ視聴回数は6万6千回を超えました。動画を見たと、年に20~30人から連絡があります。
連絡をいただくと、私はご自宅を訪問して、お子さんが、対人関係、言語理解、発語についてどの程度まで育っているのかを診て、生後5~6カ月まで戻って、育て直しをしてもらいます。まず、お母さんと目を合わせるようにしてもらうように話します。そのときに「目を見なさい」「こっちを見て」と言ってはダメですね。そう言うと、 子どもがお母さんから逃げるようになります。
小若:ノウハウですね。
片岡:そうです。教えてはダメで、遊びの中で、クチュクチュとくすぐったり、かくれんぼで「いた!」とか、「いないいないばあ!」とか、そこから始めます。遊びの中でお母さんの顔に注目し出して、顔に興味を持って、「ぱちぱち」や「バンザイ」がマネして出るようになったときに、話し言葉が出るのです。
小若:そのとき、ぜひ食事指導もなさってください。今はミネラル不足ですから、ミネラルを補給すれば、改善スピードが速くなります。
片岡:そうかもしれませんね。ただ、偏食で食べられない子も多いのです。
小若:それがミネラル不足の証拠です。亜鉛不足で味覚障害、その他のミネラルも同時に不足しているので感覚障害もあって、食べられるものが少ししかなく、偏っているのです。ミネラルを少しずつ補っていくと、味覚と感覚の幅が広がって、いろいろ食べられるようになります。

 ◆テレビ・スマホに子守させない
片岡:1歳半、2歳になっても話さないお子さんの中に、赤ちゃんの頃はいい顔をお母さんに向けていたというケースも多くあります。
動き始めるようになる6カ月くらいからテレビに子守りをさせた結果です。テレビだけでありません。電子おもちゃ、スマホ、手で触って音が出るおもちゃを与えておくと子どもは一人で遊ぶので、それらに子守させた結果、言葉が出なくなっています。1歳になるころまでは、お母さんの発する音が、声であると認識する大事な時期です。この時期にテレビ、電子おもちゃ、スマホ、手で触ると音が出るおもちゃを与えるのは有害だと、お母さんたちに知っていただきたいですね。
丸田:言葉遅れが見つかった子は、何歳までなら治るのですか。
片岡:2歳までなら、育て治せば、正常に話せます。それを脳の異常と決めつけ、専門家が早期治療をして発達障害児にしています。これは大問題なのです。

※安全基金ホームページから視聴できます。

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